ナンバーガールが比較されがちなバンドと言えばピクシーズ(The Pixies)と、今回紹介するソニックユース(Sonic Youth)です。

向井秀徳氏も敬愛しており、偶然ニューヨークで出会ったときに一緒に写真を撮ってもらったというエピソードを話しています。

疾走感という点ではまったく違うように感じますが、両者の共通点を考えてみました。

ソニックユースとは?

1981年に結成したアメリカのバンド。

変則チューニングのギターによる実験性の高い音楽が多いです。

ジャンルは、ノイズパンク・グランジ・オルタナティブロックに分類されます。

 

ソニックユースは、後世のオルタナティブ・バンドについて多大な影響を与えました。

たとえば、ニルヴァーナやダイナソー.Jrを発掘したのもソニック・ユースです。

ほかにも、マイブラッディバレンタインにも多大な影響を与えたことで知られています。

向井秀徳氏おすすめのソニックユースの1曲

向井秀徳氏がフジテレビ『MUSIC SOUP -45r.p.m.-』内で、自分の人生に影響を与えた1曲にソニックユースのSUGAR KANEを取り上げていました。

 

SUGAR KANE(『Dirty』収録曲)

 

中学の時にヴェルヴェット・アンダーグラウンドに出会うんですが、その先に繋がるのがソニック・ユース。曲の構成がドラマティックなんですよ。エネルギッシュに展開してドコーンと一回暗闇の中に、もしくは水中に潜っていくような。そのドラマティックなところが好きですね

TSUTAYA『「レコードの回転数を間違えたと思った」向井秀徳(ZAZEN BOYS)が選ぶ「不滅の名盤 」×「MUSIC SOUP -45r.p.m.-」

聴き方のポイント

わかりやすいサビはなくとも、徐々に盛り上がる楽曲構成はナンバーガールに通ずるものがあるかもしれません。

オルタナティブ・ロックの醍醐味という意味での類似点があるように思います。

オルタナティブな不協和音の世界観

ソニックユースの代表曲的な1曲を紹介します。

おそらく、愛聴者も多いのではないでしょうか。

Teenage Riot(『Daydream Nation』収録)

聴き方のポイント

ソニックユースの中でも聴きやすい楽曲ですが、一筋縄ではいかないコードリフにナンバーガールとの共通点を感じさせます。

10代の反抗というタイトルが示すように、ロックらしい焦燥感(向井氏風に言えば「独り暮らし感」でしょうか)を感じさせます。

Daydream Nationのこぼれ話

余談ですが、Daydream Nation収録の『Candle』はナンバーガール『タッチ』のAメロと似ているという意見もあります。

本アルバム発売時の1988年、向井氏はちょうど15歳の多感な時期だったと推察されるので、影響を受けている部分もあるかもしれません。

奇想天外な展開から繰り出されるノイズギター

ソニックユースのサーストン・ムーアは、エレキギターを聴くことはノイズを聴くことという持論があります。

ナンバーガールも同じ意志を引き継いでいるのか、初期の頃は突然ノイズギターが差し込まれることもありました。

突然ノイズギターが差し込まれるソニックユースの曲を1曲紹介します。

Silver Rocket(『Daydream Nation』収録曲)

聴き方のポイント

『日常に生きる少女』の曲途中でノイズギターの展開になるのは、この曲の影響が少なからずあると思います。

急に差し込まれる展開はポップさを損ねますが、それこそがオルタナティブ・ロックの醍醐味です。

ナンバーガールのルーツをたどりやすいソニックユースのアルバム

デビュー当時、よくソニックユースと比較されていたナンバーガール。

ここまで紹介したように影響を受けているであろうポイントもあり、ルーツとしてたどるには十分なバンドです。

 

ただ、ソニックユース自体がキャリアも長く、アルバムごとにカラーが変わるバンドなので、どれを聴けばいいかわからないかもしれません。

ナンバーガールのルーツをたどる意味で、とりあえず聴いてほしいアルバムを3枚集めました。

Daydream Nation(1988年リリース)

向井氏15歳時点で発売されたアルバム。

向井氏自身は中学時代にヴェルヴェットアンダーグラウンド(The Velvet Underground)を聴き、その後ソニックユースを聴くようになったと語っているので、リアルタイムでは聴いていないかもしれません。

Goo(1990年リリース)

向井氏17歳時点で発売されたアルバム。

ソニックユースにとって初めてのメジャーアルバムです。

インタビューではその名前が出ていないのですが、このあたりから聴いている可能性は十分にあります。

Dirty(1992年リリース)

向井氏19歳時点で発売されたアルバム。

インタビューでも影響を受けたと公言する曲(シングルカットされていますが)が収録されているので、このアルバムは聴いておいて間違いないと思います。

ナンバーガールが結成される3年前にリリースされていることや向井氏が大学受験に落ちたことから、よりバンドに傾倒し始めた時期と考えるのは自然なことでしょう。

とっつきにくくても一度聴く価値のあるルーツ・ミュージック

ナンバーガール自体もとっつきにくい印象ですが、そのルーツであるソニックユースはさらにとっつきにくい音楽性です。

むき出しの不協和音や高い実験性など、一聴しただけでその魅力に気付かない人も多いかもしれません。

ただし、聴き続けているうちにその深さに気が付く人も多いようです。

まずは一度ソニックユースの音源を手に取って聴いてみると、感じるものもあると思います。

⇒『ナンバーガールの功績と音楽的考察

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