ナンバーガールに関する連載3回目です。

ここまで過去2回、ナンバーガールについて紹介しました。

ナンバーガールの功績と音楽的考察

ナンバーガールの解散理由とメンバーの音楽的変遷

 

今回は、ナンバーガールに影響を受けたバンドについてまとめました。

オリジナリティのあるバンドばかりですが、なるべく「あぁ、これはナンバガ感がある」というポイントが多い曲を探したので紹介します。

ナンバーガールの影響の基準

ナンバーガールの影響を受けている特徴はどんな点でしょうか。

ここでは10項目のポイントをまとめました。

ナンバーガールの影響10項目

1.複雑なコード感

2.手数の多いドラム

3.絶叫するサビ

4.眼鏡のギター&ボーカル

5.ゴリゴリのベース

6.変拍子

7.サビがわかりにくい

8.歌詞が文学的

9.ギターボーカルがテレキャスター

10.ギタリストがジャズマスター

ナンバーガールと比較されやすいジャンル

・ラップ・ロック

・ギターロック

・オルタナティブ・ロック

ASIAN KUNG-FU GENERATION

ナンバガフォロワーで最も有名なバンドのひとつでしょう。

説明不要かもしれませんが、間違いなく2000年代以降の日本のギターロックをけん引するバンドです。

当サイトでは『ループ&ループ』の演奏についてTAB譜で紹介しました。

 

『N.G.S』という曲を書いていますが、このタイトルはナンバーガール・シンドロームという意味です。

中華的な雰囲気もあるギターリフ、歌詞の世界観など、随所にナンバガの雰囲気を感じさせます。

ギターボーカルの後藤正文氏もファンである旨を公言していますし、近年のライブでは『透明少女』もカバーしていました。

 

デビュー年度を考えると同世代に近いですが、ナンバーガールの解散と入れ替わりで活躍したこと、楽曲や影響を受けている旨を公言していることから「影響を受けたバンド」と言って差し支えないと思います。

Base Ball Bear

こちらもナンバガフォロワーで人気バンドになったバンドのひとつ。

元々、「ナンバーガールのファンである」と公言しており、ナンバーガールのスタッフだった加茂啓太郎氏の耳に止まりデビューしたという経緯があります。

 

『祭りのあと』のリードギターやコード感は言わずもがな……ではないでしょうか。

『BREEEEZE GIRL』など、タイトルからしてナンバガフォロワー感を感じさせる曲もあります。

ナンバーガールとの大きな相違点は以下でしょうか。

・女性ボーカルが多い(スーパーカーの影響も強い)

・初期ナンバーガールのテイストの曲に変拍子が多い(XTCの影響も影響していると思われる)

・メロディや曲展開はナンバーガールよりポップさが強い(ギターボーカルの小出祐介氏がアイドル好きの影響も考えられる)

・ライトノベルのような清涼感のある歌詞

VELTPUNCH

ナンバーガールの活動期間中に活動を開始していますが、こちらもナンバガファンを公言するバンドのひとつです。

当サイトでは、『僕達はVELTPUNCHになれなかった』というコラム記事で紹介しました。

 

『大海の海月』の鋭角なコードギターは、ナンバーガール的な要素が強いと思います。

OTOTOYではVELTPUNCHのギターボーカルの長沼秀典氏×田渕ひさ子氏の対談が行われています。

以下のインタビューでも触れられていますが、デビュー前後のナンバーガールにデモ・テープを渡しているようです。

長沼秀典(VELTPUNCH)×田渕ひさ子(toddle、bloodthirsty butchers、ほか)|OTOTOY

Cinema Staff

残響系出身で今なお第一線で活躍するバンドのひとつ。

ポストロックの影響も受けているからか、複雑なリズムや展開も多いです。

 

『チェンジアップ』では、疾走感のあるビート感、ギターのアルペジオなど、影響を感じさせるポイントも多いです。

高校時代にナンバーガールを聴き、音楽的な方向性が定まったという発言もあります。

cinema staff「into the green」インタビュー (1/3) – 音楽ナタリー 特集・インタビュー

またブログでAmerican footballを紹介したり札幌ではwasとの対バンに積極的だったりと、エモやハードコア・パンクへのリスペクトも強そうです。

凛として時雨

ポストナンバーガールという触れ込みでデビューしたバンド。

ナンバーガールよりもメタリックなサウンドだと思いますが、手数の多いドラミング、力強いベース、狂気的なボーカルなど、共通点は多いです。

ナンバーガール15周年のコメントで、たった一枚のCDが人生を変えることがあると発言(どのアルバムを指していたかは不明)しているように、少なくとも影響は受けていると思います。

 

『Telecastic fake show』の奇想天外な展開や演奏の緊張感など、どこかナンバーガールに近い雰囲気もあると思います。

ハヌマーン

ナンバーガール直系と呼ばれることも多いバンド。

すでに解散してしまいましたが、金属的なギターサウンドなどからその影響を感じると思います。

変則的なリズムは後期の楽曲やZAZEN BOYSの影響もうかがえます。

 

たとえば、『Fever Believer Feedback』の緊張感や楽器隊の強い主張は、ナンバガ的だと言えそうです。

きのこ帝国

シューゲイザー的な要素の強い女性ボーカルバンドですが、こちらもナンバガフォロワーであることを隠していません。

『Girl meets Number Girl』は、タイトルにそのままナンバーガールの名前が使われています。

KANA-BOON

アジカン(ASIAN KUNG-FU GENARATION)を聴いてバンドを始めたという彼ら。

楽曲も非常にキャッチーでポップで、ナンバーガールからは遠いように感じるかもしれません。

 

ただし、『シルエット』のまるで『Num-Ami-Dabutz』のようなMVに注目です。

「たまたま似ている」とするには少し無理があり、意図的にオマージュしていると考えたほうが自然でしょう。

当然、バンドだけでなくプロデュース側の意向もあると思いますが。

透明雑誌(台湾)

邦楽ではありませんが、台湾からナンバーガールへ強烈なリスペクトを送る透明雑誌も紹介します。

『台湾のナンバーガール』と呼ばれて日本でも有名になった彼ら。

初期ナンバーガールの色合いが強いです。

 

それまではアメリカやイギリスのオルタナティブ・ロックを愛聴していたものの、ナンバーガールを聴き、アジアでもかっこいいオルタナティブ・ロックができると感じたようです。

90年代のインディー・ロックファンなら胸がキュンとするバンドではないでしょうか。

ナンバガのエッセンスと各バンド独自の世界を楽しんでほしい

ナンバーガール解散後、彼らの音楽性に近いバンドは多数登場しました。

今回紹介したバンドはナンバガ的エッセンスを吸収し、独自の音楽性を追求しているバンドばかりです。

ナンバーガールのサウンドを追い求めている方もそうでない方も、ぜひ一度聴いてみてください。