ナンバーガール、くるり、スーパーカー。

彼らは97年組、あるいは97の世代と呼ばれ、確実にいまの邦楽シーンに影響を与えたバンドたちです。

この3バンドは音楽誌『ROCK IN JAPAN』で激プッシュされていました。

間違いなく管理人の人生に影響を与えた3バンドについて考察します。

ナンバーガール

福岡出身のロックバンドで2002年に活動しました。

3バンドの中では最も短命でしたが、独自の楽曲や歌詞、世界観、解散後の音楽活動などから、ナンバーガール以降のバンドに多大な影響を与えていると思います。

詳細は以下のページにまとめました。

⇒『ナンバーガールの功績と音楽的考察』のページへ行く

音楽的特徴

初期はギターロックやオルタナティブ・ロックカラーが強いバンドでしたが、後期はヒップホップやダブの要素が強いです。

このあたりはZAZEN BOYSにも通ずるものがあります。

透明少女

ナンバーガールのデビューシングル。

スーパーチャンク(SUPER CHUNK)の楽曲に似たキメがあるとも言われていますが、このあたりからオルタナティブ・ロックの匂いを感じます。

くるりやスーパーカーとの関係

ナンバーガールでくるり『ワンダーフォーゲル』をカバーしたり、くるりのライブに向井秀徳氏がゲスト出演したりと、友好関係にあったようです。

くるりもシングル『How To Go』のカップリング『すけべな女の子』という、ナンバーガールを意識した曲を書いています。

くるり

京都出身のロックバンドで97の世代では唯一解散していません。

メンバーチェンジが多いのですが、音楽性の変遷その他の面で功を奏している部分もあると思います。

音楽的特徴

キャリアの長さも相まって、3バンドの中では最も音楽的な引き出しが広いバンドではないでしょうか。

フォークからオルタナティブ・ロック、エレクトロニカ、ジャズ、オーケストラ、さらに民族音楽へと変化しています。

東京

くるりのメジャーデビューシングル。

レディオヘッド(Radio Head)『Creep』を意識したサビ前のカッティングと癖のあるコード進行、フォーク調な歌詞に、邦楽ロックの可能性を感じた人も多いと思います。

ナンバーガールやスーパーカーとの関係性

2000年代初頭の楽曲はスーパーカーやナンバーガールを強く意識しています。

著作権の兼ね合いで動画公開できませんが、ナンバーガールを意識した『すけべな女の子』という曲があります。

ばらの花

スーパーカーのベースボーカル・フルカワミキ氏をコーラスに迎え、「安心な僕らは旅に出ようぜ」とスーパーカーの『FAIRWAY』へのアンサーソングを書きました。

くるりの中でもファンから愛される1曲です。

スーパーカー

青森出身のロックバンドで2005年に解散しました。

音楽誌『SNOOZER』のジュンジ氏のインタビューも読みましたが、メンバーの不仲が原因だったようです。

二人が幼なじみだったことも考えるとショックですが、バンドというのは得てしてそういうものでしょうか。

彼らの初期の音楽性については以下で詳しくまとめました。

⇒『初期スーパーカーはシューゲイザーバンドなのか?』のページへ行く

音楽的特徴

初期はグランジやシューゲイザー要素の強いオルタナティブ・ロック、後期はダンス・ミュージックやエレクトロニカに傾倒します。

PLANET

強烈なディストーションギターとポップなメロディ、ウィスパーボイスは、シューゲイザー的な世界観が強いです。

切ないアルペジオも耳に染みます。

White Surf style 5.

ライブでは生ドラムで演奏していますが、シンセサイザーを使ったクラブテイストな楽曲です。

ただし、歪んだギターの浮遊感はシューゲイザー的なサウンドメイキングではないでしょうか。

ナンバーガールやくるりとの関係性

くるり岸田氏は、スーパーカーのメンバーに初めて会った時、アムロとシャア(機動戦士ガンダム)が出会ったときのようにドキドキしたと答えています。

スーパーカーの自然体なたたずまいに驚くとともに、自分たちの時代が来たと感じたそうです。

 

また、中村弘二氏とフルカワミキ氏は、ナンバーガールの田渕ひさ子氏とLAMAというバンドを組んでいます。

このことからも一定の関係はあるようです。

3バンドの共通点

ナンバーガール、くるり、スーパーカーの3バンドの共通点を考えてみました。

地方出身かつオルタナティブ・ロックの影響が強く、3バンドともメインストリームに対するカウンターカルチャーとして名乗りを上げたと言えます。

地方出身であること

3バンドとも地方出身というのは大きなポイントではないでしょうか。

ナンバーガールは福岡、くるりは京都、スーパーカーは青森で結成されました。

地方から東京へのカウンターは、90年代後半のムーブメントのひとつと考えられます。

 

ジャンルはヒップホップですが、1998年にはTHA BLUE HERBが札幌(北海道)でアルバムをリリースし、直接的に東京批判をしています。

また、MC漢(漢 a.k.a GAMI)率いるMSCは、東京に対する新宿という立ち位置をアプローチしていました。

 

これらから推察するに、東京=日本の音楽シーンという時代から、各都市に音楽シーンが興った時代と言えるかもしれません。

オルタナティブ・ロックの影響を受けていること

ナンバーガール向井秀徳氏とスーパーカー中村弘二氏は、ピクシーズの大ファンであることを公言しています。

その他、ナンバーガールならソニックユース、スーパーカーならジーザス&メリー・チェイン(The Jesus & Mary Chain)やオアシス(OASIS)の影響下にあります。

⇒『ナンバーガールとソニックユースの共通点』のページへ行く

⇒『初期スーパーカーはシューゲイザーバンドなのか?』のページへ行く

 

また、くるり岸田繁氏は『東京』でのオマージュからわかるように、レディオヘッドの影響が強いです。

また、アルバム『TEAM ROCK』収録の『レベル30』では、マイ・ブラッディ・バレンタイン(my bloody valentine)の『Only Shallow』にインスパイアされた楽曲が聴けます。

⇒『my bloody valentine『Loveless』の機材・音作り』のページへ行く

97の世代のバンドを一度聴いてみよう

今回紹介した3バンドとも業界内に多くのファンがいます。

彼ら3バンドをきっかけに日本のオルタナティブ・ロックが発展したと言っても過言ではありません。

ぜひ各バンドともに一度聴いてみてください。